長期に渡って北極の夏の海氷面積が減少しており、また、複数年とけずに残っている海氷の面積も減少傾向にあるという話をしましたが、それらの現象は、北極海の海氷の体積にも影響を与えます。実際には海氷の厚さはその年や地域によってばらつきがあるので一概にはいえないのですが、単純に考えた場合、面積と分厚い海氷(複数年残っている海氷)が減少すると、全体の海氷の体積も減少すると考えるのが自然だと思います。
下のグラフは、それぞれ、日毎の北極の海氷の平均体積(グラフ1)、体積の平均年間サイクルの比較(グラフ2)、そしてグラフ3は、日毎の海氷の厚さの平均を比較(15センチ以上の厚みがある海氷のみ)したものです。
グラフ1
グラフ2
グラフ3
長期的にみると、平均体積も、厚さも、面積と同様に減少傾向にあるのがわかります。
以下の動画は、1979年から2015年までの夏の北極の海氷の最小体積をわかりやすく映像化したものです。上のグラフよりも、こちらの方が「ごっつうとけてるやんか」と実感できるのではないでしょうか。
【参照】
PIOMAS Arctic Sea Ice Volume Reanalysis|Polar Science Center
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