エルニーニョが史上最強規模まで発達し、ほぼ地球全体が記録的な暖かさになっていますが、その影響でカリフォルニアを始めとする米西部の州も例外ではなく、観測史上最も暖かい年になるのはほぼ間違いありません。
気候変動による平均気温の上昇や、エルニーニョ現象の後に起こるラニーニャ現象(エルニーニョとは逆の現象で、赤道太平洋東岸の海水温が通常よりも低くなる)の影響を受けて、米西部や南西部、グレートプレインと呼ばれるロッキー山脈より東の平原地域が広がる州では、2010年以降、深刻な干ばつが多くなっています。
降水量が少ないと、土壌が乾燥して高温になりやすく、熱波に繋がりやすくなります。それがさらなる干ばつに繋がり、さらに気温が上がるという悪循環に陥ります。米テキサス州が記録的な暑さと干ばつに見舞われた2011年はラニーニャ現象の年でしたが、地球温暖化の影響によって、それと同規模の干ばつが、1960年代と比較して20倍起こりやすくなっているという研究結果もあります。
カリフォルニア州の歴史的な干ばつは、4年目に入っています。テキサス州では、2011年のような干ばつはそれ以降起こっていませんが、長期的に見ると気候変動の影響でこれからも干ばつが起こりやすい状態が続くと予想されています。
以下は、2010年以降の米本土48州の干ばつの状況を表した地図を動画にしたものです。言葉で説明するよりも、ビジュアルで確認する方が、生き物のように変わっていく干ばつをイメージできると思います。
GIF動画が動かない場合は、その下のYouTubeの動画をご覧下さい。
Credit: NOAA
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