日本の気象庁と米航空宇宙局(NASA)のデータで11月の世界平均気温が観測史上最高を記録したのに続き、米海洋大気局(NOAA)の発表でも、観測開始以来136年間で最も暖かい11月になったことがわかりました。1月から11月の11ヶ月間も過去最高を記録し、9月から11月の秋季3ヶ月間も過去最高で、観測史上最も暖かい秋になりました。
世界の11月の平均気温は、平年(1901年から2000年の平均気温)よりも0.97℃高く、これは11月としては観測史上最も大きな偏差で、すべての月を合わせても前月(2015年10月)の+0.99℃に次ぐ観測史上2番目に大きな偏差になりました。
9月から11月までの3ヶ月間の偏差は+0.96℃と観測史上最高を記録、昨年の同期間が記録した+0.76℃を大きく上回り、観測開始以来136年間で最も暖かい秋になりました。上のグラフの丸で囲んだ部分(今年の9月から11月の偏差)と昨年までを見比べると、今年がいかに異常かを見て取ることができます。
1月から11月までの11ヶ月間の平均気温も観測史上最高を記録し、同期間の偏差+0.87℃は、昨年の+0.73℃を大きく更新しました。これで、今年は1月と4月を除く9つの月で観測史上最高の平均気温となり、5月から7ヶ月連続で観測史上最高を記録しています。以前から何度も指摘していますが、グリーンランド沖の北大西洋の海洋表面だけが観測史上最低の平均気温を記録しているのが気にかかります。
このグラフを見れば、過去に最も暖かかった6年と比較して今年の暖かさがどれだけ異常なことかがわかります。エルニーニョ現象の影響で、12月が異常に寒くなるとは考えられず、今年が観測史上最も暑い年にならない条件は、12月の平均気温が平年よりも0.81℃以上低くなる必要があります。これは、1916年12月に記録した観測史上最低気温を0.24℃下回る必要があり、まず不可能であると言っていいでしょう。NASAゴッダード宇宙研究所の気候科学者であるギャビン・シュミット氏によると、2015年が観測史上最も暖かい年になる確率は99.999%です。
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