テニスのグランドスラム大会が「暑い」

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              Wimbledon/Credit: Albert Lee

  現在、オーストラリアのメルボルンでテニスツアーの4大大会のひとつ、全豪オープンが開催されています。今年は一昨年ほどの酷暑ではありませんが、それでも35℃近い暑さの中でゲームが行われることもあり、ブレイク中に氷をまいたタオルを顔や額に当てて暑さ対策をするプレーヤーたちの姿を見かけます。

  近年は、ゲーム中に熱中症によって倒れるプレーヤーが出るような熱波に襲われる中で開催されている全豪オープンですが、実際のところは昔に比べて暑くなっているのでしょうか?

  Climate Centralの調査によると、全豪オープンだけではなく、4大大会すべてで開催期間中の気温が上昇しているそうです。

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テニスがオープン競技になった1968年から2014年までの、テニス4大大会開催都市における開催月の日毎の平均最高気温の変化(単位: 華氏)

  上のグラフは、テニスがオープン競技になった1968年から2014年までの、4大大会が開催される都市の開催月の日毎の平均最高気温の変化です。点線は1970年から1999年の日毎の平均最高気温です。単位は華氏になっているのでわかりにくいですが、下限(55°F)が12.8℃、中間値(70°F)が21.1℃、上限(85°F)が29.4℃です。

  全豪オープンの開催地であるメルボルンでは、1968年以降の平均最高気温が10年あたり約0.38℃、全仏オープンが開催されるパリでは同0.7℃、ウィンブルドンは約0.83℃、全米オープンの開催地であるニューヨークのクイーンズでは約0.31℃上昇しています。

  4大大会のうち、全豪オープンは暑さ対策のポリシーを明文化しており、気温、相対湿度、風速などの条件を組み合わせ、湿球黒球温度を目安に、氷を巻いたタオルや氷入りのベストを用意したり、ブレイクの時間を延長するなどの措置がとられ、野外コートで行われるゲームでは、気温が42℃を超えるとゲームは中断されます。

  その他の大会では、現在のところ暑さ対策は定められていないようです。


  トップレベルのプレーヤーが競い合うグランドスラムで、暑さによってプレーヤーのパフォーマンスが低下したり、観客の健康に影響が出るのは避けたいものです。

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