アメリカ本土は観測史上最も暖かい冬を経験

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       2015年12月から2016年2月までの平均気温の平年(20世紀の平均気温)からの偏差
       Credit: NOAA

  米海洋大気局(NOAA)の発表によると、2016年2月の米本土の平均気温は、同月としては観測史上7番目の暖かさでしたが、2015年12月から2月までの「冬」は、121年の観測史上最高の平均気温を記録しました。


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冬(2015年12月から2016年2月)と2016年2月に起こった顕著な気象現象
Credit: NOAA

2月の顕著な気象現象
・米本土は観測史上7番目の暖かさ。
・アラスカ州の2月の平均気温が観測史上最高を記録。
・カリフォルニア州はエルニーニョの冬であるにもかかわらず干ばつが継続し、降水量が平年の30%と観測史上14番目に乾燥した2月を経験。

冬(2015年12月から2016年2月)の顕著な気象現象
・米本土の平均気温が観測史上最高を記録。
・ニューイングランド地方(米北東部)のコネチカット、マサチューセッツ、メイン、ニューハンプシャー、ロードアイランド、バーモントの6州の冬の平均気温が観測史上最高を記録。
・アラスカ州の冬は平年よりも5.6℃高い観測史上2番目の平均気温を記録。
・ハワイは干ばつが州の半分を占め、ホノルルは観測史上最も乾燥した冬となり、降水量は平年のわずか9%。

  通常のエルニーニョの冬のパターンでは、米本土の北部は暖かくなり、逆に南西部や西部は涼しくなるため、もう少し冬の平均気温が低くなると予想されていたのですが、涼しくなるはずだったテキサス州が観測史上8番目、カリフォルニア州が10番目に高い平均気温を記録したことも、観測史上最も暖かい冬になった原因であると考えられます。

  しかし、以前にも記事にしたように、気温が低い季節ほど温暖化は速く進むので、基本的にはバックグラウンドで進んでいる温暖化が全体の平均気温を押し上げていると言っていいでしょう。

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