米海洋大気局(NOAA)の発表によると、2016年3月の米本土の平均気温は観測史上4番目の高さになりました。また、今年に入ってからの3ヶ月間は過去3番目に高い平均気温となっています。
2016年3月の米本土における平均気温の平年(20世紀の平均気温)からの偏差
Credit: NOAA
米本土の3月の平均気温は8.6℃と平年(20世紀の平均気温)よりも3.3℃高く、1895年以降の122年間で4番目の暖かさとなり、すべての州で平均気温が平年を上回りました。降水量は平年を9.7ミリ上回る73.4ミリとなっています。
2016年1月から2016年3月までの米本土における平均気温の平年(20世紀の平均気温)からの偏差
Credit: NOAA
1月から3月までの米本土の平均気温は4.3℃で平年よりも2.6℃高く、観測史上3番目の暖かさとなっています。同期間の降水量は平年よりも1ミリ少ない176ミリでした。
本土以外では、アラスカ州の3月の平均気温が観測史上6番目の暖かさとなりました。また、今年に入ってから3ヶ月間の平均気温は平年を6.6℃も上回り、同期間としては観測史上最高を記録しています。昨年(2015年)の12月から続く北極圏の異常な暖かさを反映しています。
世界の平均気温が昨年の途中から各月の観測史上最高の平均気温を更新し続けているのに対し、米本土の平均気温は12月こそ過去最高でしたが、今年の1月は観測史上34番目、2月は同7番目と、世界の平均と比較すると涼しくなりました。それでも、米本土の冬(12月から2月)は過去最高を記録しています。
感覚が麻痺してきていると感じるのは、「3月は観測史上4番目の暖かさ」「1月から3月までの米本土の平均気温が観測史上3番目」と見聞きしても、「そんなに暑くなかった」と考えてしまいがちなところです。
エルニーニョの影響はピークを迎えた(エルニーニョのピークは2015年12月)といわれており、今後は恐らく気温が下降気味になり、緩やかにラニーニャ現象へと移行していくと思われます。
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