未成年者8人が気候変動対策をワシントン州に求めた訴訟に勝利  州は新たな温室効果ガス排出量削減策を年内に公布へ

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  今月(2016年4月)の初旬に、気候変動によってもたらされる世代間の不公正をなくすための行動を連邦政府に求めたオレゴン州の未成年者による訴訟が予想に反して次のステップへと進み話題になりましたが、今回はその隣のワシントン州で、未成年者8人が州政府に対して気候変動対策を求めて起こしていた訴訟で、キング郡上級裁判所判事がワシントン州エコロジー局に対し、2016年末までに新たな温室効果ガス排出量の削減策を公布し、さらに州議会に対して科学に基づいた温室効果ガス削減策を提案するように命じました。

  原告である未成年者たちの弁護士は今回の判断について、「アメリカの裁判所が、若者たちが直面している気候変動による異常な損害を認めただけでなく、政府機関に対して何か対策を講じるように命じた初めてのケースだ。」と述べています。

  今回の訴訟もオレゴン州での訴訟と同じく、「Our Children's Trust」が未成年者たちをサポートする形で行われました。Our Children's Trustは、アメリカの複数の州で若い世代が気候変動対策を求めて州政府や連邦政府を相手取った訴訟をサポートしており、どのレベルにおける裁判にしてもこのように画期的な判断が続けば、気候変動対策が少しずつでも進む手助けになるはずですし、選挙によって政治に参加できない若者が違う形で政治や行政に影響を与えることができるのは世代間の不公正をなくすために有効な手段になると思います。

  ローカルレベルとはいえ、未成年者たちが気候変動問題に対して抱いている危機感を判事が共有したことの意味は決して小さくないはずです。

  判事は判決の理由についてこう述べました。

  「これは緊急事態です。この子どもたちは待っていられないのです。」

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