気象庁の発表によると、2016年4月の世界平均気温が1891年の観測開始以降最高を記録し、最も暖かい4月になりました。
細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。Credit: 気象庁
4月の世界平均気温の偏差(基準年は1981年から2010年)は+0.54℃で4月としては観測史上最高を記録、2015年11月と並び、2015年12月、2016年3月、2016年2月に次いで4番目に大きな偏差となりました。
また、20世紀の平均気温と比較した偏差は+0.93℃で、今年3月の+1.09℃、2月と昨年12月の+1.04℃に次いで観測史上4番目に高い値となりました。
これに伴って、今年に入ってからの4ヶ月間の平均気温も、観測史上最高を更新しました。
そして、4月を加えて、世界平均気温は2015年5月から12ヶ月連続で各月の観測史上最高を更新しており、私たちにとって最も暑い1年間になりました(NASAは7ヶ月連続)。
1981年から2010年までの世界平均気温との偏差。破線はエルニーニョ現象が起こった翌年(1997年から98年、2009年から10年、そして今回の2015年から16年)。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均。)Credit: 気象庁
上のグラフは、2016年1月から4月までの世界平均気温の偏差を、過去に最も暖かかった7年の偏差と比較したものです。4月を加えて少し下降気味になっていますが、それでも他の年と比較すると、今年の異常さが目立ちます。また、今年と同じエルニーニョの2年目にあたる破線で表示されている年(1998年と2010年)と比較しても今年の暖かさは異常であり、自然変動だけではなく温暖化の影響が顕著であると言えるでしょう。
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