2016年に入ってから、各月の世界平均気温はほぼ過去最高を更新(日本の気象庁の観測データでは5月が観測史上2番目)してきましたが、米本土では1月が122年の観測史上34番目、2月が同7番目、3月は4番目、4月が18番目、5月は涼しくて同62番目と、世界と比較すると突出した暖かさではありませんでした。米海洋大気局(NOAA)の発表によると、これまでの涼しさから一転して、6月は20世紀の平均気温を約1.8℃上回り、同月としては観測史上最高を記録しました。
Credit: NOAA
上の地図は、2016年6月のアメリカ本土各州の平均気温が過去122年間で「何番目に低いか」を表しています。真っ赤でランクが122の州は、平均気温が観測史上最高を記録した州です。アリゾナ州とユタ州で観測史上最も暑い6月になりました。
米本土においては、今年1月から6月までの半年間の平均気温が観測史上最高を記録した州はありませんでしたが、すべての州で平年を上回り、同期間では観測史上3番目の暖かさでした。米本土には入っていませんが、アラスカ州の1月から6月までの平均気温は平年を5℃も上回って、同期間の観測史上最高記録を更新しました。
米本土とアラスカ州における2016年夏(6月から8月)の長期気温予想
Credit: NOAA
上の地図は今夏(6月から8月までの3ヶ月間)の米本土とアラスカ州の平均気温がどれくらいの確率で平年を上回るか(下回るか)を表しています。アラスカ州のアリューシャン列島は60%から70%の確率で以上な暑さになると予想されています。米本土では、長期的な干ばつと野火の拡大が懸念されるカリフォルニア州を含む米西部と、米北東部で異常な暑さの夏になる確率は50%から60%となっています。平年よりも涼しくなる州はひとつもないようです。
エルニーニョ現象が終息し、ラニーニャ現象へと移行していくアメリカの夏は、ほとんどの州でうだるような暑さになりそうです。
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