【気象庁】 7月の世界平均気温は観測史上最高

  気象庁の発表によると、2016年7月の世界平均気温が同月としては1891年の観測開始以来最高を記録しました。また、今年に入ってから5月を除くすべての月で観測史上最高を記録しています。

JMA Average Global Temp Anomalies 2016-07.png
細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。
Credit: 気象庁

  7月の世界平均気温の偏差(基準年は1981年から2010年)は+0.44℃で、7月としては昨年の+0.38℃を上回って過去最高となりました。これにより、今年に入ってから5月を除くすべての月で過去最高を記録、過去15ヶ月中でも14ヶ月が観測史上最高となっています。

 また、 20世紀の平均気温との偏差は+0.78℃と、昨年の+0.72℃を0.06℃上回り、こちらも7月として過去最高となりました。

JMA Temp Anomalies Comparison with Previous Records 2016-07 JP.jpg
1981年から2010年までの世界平均気温との偏差。破線はエルニーニョ現象が起こった翌年(1997年から98年、2009年から10年、そして今回の2015年から16年)。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均。)
Credit: 気象庁

  これは、2016年1月から7月までの世界平均気温の偏差を、過去に最も暖かかった7年の偏差と比較したグラフです。3月をピークに4月と5月は急激に下降しましたが、5月の+0.37℃から6月は+0.41℃、7月は+0.44℃と偏差が上昇したこともあって下降のペースが緩やかになり、世界平均気温は観測史上最も暑かった昨年の7月時点よりも0.17℃高くなっています。

  エルニーニョの影響がなくなってもまだ過去最高を記録しているのは、ラニーニャ現象の発生が当初の予測より遅くなっていることもありますが、バックグラウンドで進行している温暖化の影響が大きいと考えられます。

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