日本の気象庁と米航空宇宙局(NASA)の発表によると、2016年7月の世界平均気温は共に過去最高でした。今日発表された米海洋大気局(NOAA)のデータでも、2016年7月の世界平均気温は同月として観測史上最高を記録しました。これにより、昨年5月から15ヶ月連続で最高記録を更新し、また、今年に入ってから7月まで、観測開始以来最も異常に暖かい7ヶ月となりました。
2016年7月の世界平均気温の偏差(基準は20世紀)。単位は左側が摂氏、右側が華氏。
2016年7月の世界平均気温は16.67℃で、20世紀の平均気温よりも0.87℃高く、昨年の観測史上最高記録を0.06℃上回りました。これにより、世界の平均気温は2015年5月以降、1880年の観測開始以来最長となる15ヶ月連続で各月の最高記録を更新しています。
また、NASAと同じく、NOAAも1年の中で7月は最も平均気温が高いことから、私たちは1880年以降で最も暑い1ヶ月間を過ごしたと指摘しています。
昨年同様、今年も記録ラッシュです。
うれしくない。
2016年を含むそれ以前の観測史上最も暖かかった8年の各月までの偏差(基準は20世紀の平均気温)の平均。破線はエルニーニョ現象が発生した翌年。
1月から7ヶ月間の世界平均気温の偏差は+1.03℃と、昨年の同期間を0.19℃上回る観測史上最高を記録し、1880年以降で最も異常に暖かい1月から7月になりました。
これで主要気象機関による7月の世界平均気温が揃いましたが、すべてのデータで7月と今年に入ってからの7ヶ月間の平均気温が過去最高を記録し、各月の世界平均気温が観測史上最高を記録しなかったのは気象庁による5月のデータだけでした。それでも気象庁のデータでは過去15ヶ月中14ヶ月、NASAは10ヶ月連続、NOAAは15ヶ月連続で各月の過去最高記録を更新しており、昨年から今年にかけていかに地球が異常な暑さになっているかをよく表しています。
NASAによる発表の記事でも触れましたが、2016年が昨年を上回って観測史上最も暑い年になる確率は99%です。
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