ハイチで300人を超える死者を出したカテゴリー4のハリケーン「マシュー」が米フロリダ州に接近  上陸すれば2005年の「ウィルマ」以来


  ハリケーン「マシュー」がカリブからアメリカのフロリダ州にかけて猛威を振るっています。

  9月29日にカテゴリー1になった後、24時間以内にカテゴリー5まで一気に勢力を強めたマシューは、その後ハイチに上陸して300人以上の死者を出し、バハマを通過してカテゴリー4の勢力(最大風速が毎秒58メートル)を保ったままフロリダ州の東海岸に向かって北上を続けています。

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  もしもマシューがこのままフロリダ州に上陸すれば、2005年のハリケーン「ウィルマ」以来11年ぶりにカテゴリー3以上のメジャーハリケーンが米本土に上陸することになります。


  もしもカテゴリー4のままでフロリダ州からジョージア州南部に上陸すると、同地域へのカテゴリー4以上のハリケーンの上陸は1898年以来となります。米東海岸は当時よりも海面が上昇し、人口も著しく増加しているため、約1メートルと予想されている高潮による大きな被害が懸念されます。

  マシューの接近を受け、オバマ大統領がフロリダ州とサウスカロライナ州に非常事態宣言を発令し、マシューの予想進路であるフロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州では合計250万人以上に避難命令が出ています。

  米国立測候所は、マシューの強風による強風でフロリダ州東部では数週間から数か月間、日常生活が不可能になる地域が出るかもしれないと警告しています。

  マシューの進行方向である米東海岸における8月の海水面温度は観測史上最も高くなっていたこともあり(9月分は未発表)、現在もハリケーンが勢力を保つために必要な燃料を海洋が十分に蓄えていると考えられます。

  とにかく、避難命令が出ている地域の人やペットが逃げ遅れたり、命令を無視して居残ることなく(米ミュージシャンのヴァニラ・アイスは残ると宣言していましたが)、被害が最小限ですむことを祈るのみです。

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