気象庁によると、2016年9月の世界平均気温は1891年の観測開始以来、同月として2番目の高さでした。また、今年に入ってから5月、8月、9月は過去2番目の暖かさ、それ以外の月はそれぞれ観測史上最高の暑さとなっています。
細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。Credit: 気象庁
9月の世界平均気温の偏差(基準年は1981年から2010年)は+0.42℃と、同月としては昨年の+0.51℃を0.09℃下回る過去2番目の大きさとなりました。これによって、今年に入ってから5月と8月、そして9月がそれぞれ観測史上2番目の暑さ、その他のすべての月が過去最高となり、過去17か月中14か月で観測史上最高を記録しています。
また、 20世紀の世界平均気温との偏差は+0.74℃で、同月としては昨年の+0.83℃を0.09℃下回る観測史上2番目の記録となっています。
1981年から2010年までの世界平均気温との偏差。破線はエルニーニョ現象が起こった翌年(1997年から98年、2009年から10年、そして今回の2015年から16年)。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均。)Credit: 気象庁
これは、2016年1月から9月までの世界平均気温を、過去に最も暖かかった7年の記録と比較したグラフです。3月をピークに4月と5月は急激に下降し、それ以降は再び上昇後安定しているため平均気温の下降ペースは緩やかで、観測史上最も暑かった昨年の9月時点よりも0.12℃高くなっています。
今後、世界平均気温を押し下げる役割を果たすラニーニャ現象が発生したとしても、勢力は強くならないと予測されているため、昨年記録した観測史上最高の世界平均気温を上回って今年が最も暑い年になるのは、依然としてほぼ間違いないと言っていいでしょう。
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