気象庁は、2016年10月が1891年の観測開始以来、同月として3番目に暖かかったと発表しました。また、今年に入ってから5月、8月、9月は過去2番目の暖かさ、10月が観測史上3番目、それ以外はそれぞれの月で観測史上最高を更新しています。
細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。Credit: 気象庁
10月の世界平均気温の偏差(基準年は1981年から2010年)は+0.29℃で、同月としては昨年の+0.53℃と一昨年の0.34℃に次いで過去3番目の大きさとなりました。これによって、今年に入ってから5月と8月、そして9月がそれぞれ観測史上2番目、10月が3番目の暖かさとなった以外はすべての月で過去最高を記録し、過去18か月中14か月が観測史上最高となっています。
また、 20世紀の世界平均気温との偏差は+0.61℃で、過去最高だった昨年の+0.85℃を大きく下回りました。
1981年から2010年までの世界平均気温との偏差。破線はエルニーニョ現象が起こった翌年(1997年から98年、2009年から10年、そして今回の2015年から16年)。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均。)Credit: 気象庁のデータより作成。
このグラフは、2016年1月から10月までの世界平均気温を、過去に最も暖かかった7年と比較したものです。今年前半と比較して、過去最高だった2015年との差は縮まってきましたが、2か月を残して0.08℃の開きがあるため、昨年を上回って2016年が最も暑い年になるのは、ほぼ間違いありません。
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