【NOAA】10月の世界平均気温は観測史上3番目  18か月中16か月で過去最高を更新

  日本の気象庁は観測史上3番目、米航空宇宙局(NASA)は観測史上2番目の暖かさだったと発表がありましたが、米海洋大気局(NOAA)のデータによると、10月の世界は観測史上3番目の暑さとなりました。今年に入ってから10月までの世界平均気温は観測史上最高を記録し、最も異常に暖かい10か月となっています。


NOAA Global Land and Ocean Temperature Anomalies 2016-10.jpg
2016年10月の世界平均気温の偏差(基準は20世紀)。単位は左側が摂氏、右側が華氏。Credit: NOAA

  10月の世界平均気温は20世紀の平均と比較して0.73℃高くなりましたが、エルニーニョ現象の影響を受けたこともあって過去最高を記録した昨年を0.26℃下回り、昨年と2014年に次いで観測史上3番目に異常に暖かい10月になりました。

  陸地の平均気温は観測史上16番目と著しく低くなりましたが、海洋はラニーニャ現象が始まっても過去2番目の暖かさを保っています。

NOAA Temp Anomalies Comparison with Previous Records 2016-10 EN.jpg
2016年を含むそれ以前の観測史上最も暖かかった8年の各月までの偏差(基準は20世紀の平均気温)の平均。破線はエルニーニョ現象が発生した翌年。

  1月から10月までの10か月間の世界平均気温は平年と比較して0.97℃高く、昨年の同期間を0.1℃上回って観測史上最高を記録し、1880年以降の137年間で最も異常に暖かい年初からの10か月間となっています。

  主要3気象機関による世界平均気温の発表が揃いましたが、すべての機関の発表で該当月の世界平均気温が観測史上最高を記録しなかったのは、2015年の4月以来初めてでした。短期的な気温上昇よりも長期的な傾向が重要とはいえ、いかに異常な暖かさが続いていたかがよくわかります。

  今年も残すところあと2か月しかなく、ラニーニャ現象の影響が限定的であることから、NOAAのデータでも2016年が昨年を上回って観測史上最も暑い年になるのはほぼ間違いありません。

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