2016年はぶっちぎりで観測史上最も暑い年になりましたが、英気象庁や米航空宇宙局(NASA)など主要気象機関は、2017年も観測史上3番目の暑さになると予想しており、気候変動による気温の上昇傾向が減速することはなさそうです。
そして、日本の気象庁とNASAが相次いで発表した2017年1月の世界平均気温は、それぞれ1月として観測史上2番目と3番目の暖かさを記録しています。
まず、日本の気象庁によると、1月の世界は1981年から2010年の平均気温と比較して0.39℃高く、観測史上最も暑かった2016年に次いで2番目の暑さになりました。
細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。Credit: 気象庁
世界平均気温の偏差は、2016年の+0.52℃よりも0.13℃低くなりましたが、2016年に次ぐ観測史上2番目の暖かさだった2015年を0.1℃上回っており、涼しくなったとは言えない状況です。
1880年から2017年までの1月の世界平均気温の偏差。黒い線は各年における1月の平均気温。赤い線は5年ごとの移動平均。(基準年は1951年から1980年。単位は℃)。NASAのGISSデータより作成。
次に、NASAのデータによると、1月の世界平均気温は平年(1951年から1980年)よりも0.92℃高くなり、偏差が+1.13℃だった2016年と、同じく+0.96℃だった2007年に次いで観測史上3番目の暖かさとなりました。
2017年1月の世界平均気温の偏差を表した世界地図(偏差の基準は1951年から1980年。単位: ℃)。Credit: NASA
上の地図を見ると、昨年と同様に北半球の中緯度から高緯度地域の一部で著しく気温が高くなっています。特に、極地域の気温の高さによる海氷面積への影響が懸念されます。
どうやら今年も暑くなりそうです。
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