気象庁に続いて米航空宇宙局(NASA)が発表したデータによると、2017年6月の世界は同月として観測史上4番目の暑さでした。
1880年から2017年までの6月の世界平均気温偏差。黒い線は各年における6月の平均気温。赤い線は5年ごとの移動平均。(基準年は1951年から1980年。単位は℃)。
6月の世界平均気温偏差(基準年は1951年から1980年)は+0.69℃で、昨年(2016年)の+0.79℃、2015年と1998年の+0.78℃に次いで同月としては137年の観測史上で4番目に高い値になりました。1998年を除く最も暖かい6月の上位10年は、2005年以降に集中しています。
2017年6月の世界平均気温の偏差を表した世界地図(偏差の基準は1951年から1980年。単位: ℃)Credit: NASA
5月は南極圏全体の暖かさが顕著でしたが、6月は西南極を除いて平年よりも気温が低くなりました。世界全体の傾向としては、5月からあまり変化はなく、アフリカ北西部と西ヨーロッパ、中東などで平年よりも暑い地域がみられました。
1951年から1980年までの世界平均気温との偏差。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均)。NASAのGISSデータより作成。
今年前半の6か月間は、過去最高を記録した昨年(+1.1℃)を0.16℃下回る観測史上2番目の暑さでした。なお、2016年の年平均気温偏差と今年6月を終えた時点を比較すると昨年を0.05℃下回っており、このままで推移すると昨年に次いで2番目に暑い年になりそうです。
With update to Jun, 2017 will almost certainly be a top 3 year in the GISTEMP record (most likely 2nd warmest ~57% chance). pic.twitter.com/jiR6cCv1x8
— Gavin Schmidt (@ClimateOfGavin) July 15, 2017
昨年9月の時点で2017年が観測史上3番目に暑い年になると予測していた、NASAゴッダード宇宙研究所の気候科学者ギャビン・シュミット氏が6月までの気温データから分析した結果によると、今年の暑さが観測史上3番目以内になるのはほぼ間違いなく、およそ57%の確率で昨年に次ぐ観測史上2番目に暑い年になりそうだとのことです。
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