Credit: Anders Hellberg of Effekt magazine
15歳だった2018年の夏に、気候変動対策を求めてたったひとりでスウェーデンの国会前で抗議の座り込みを始め、その後国連や世界経済フォーラム、英国議会、欧州議会、フランス議会などで演説を行い、世界中で数百万人の若者たちが抗議デモを開催するきっかけになったグレタ・トゥーンベリさんが、人気バンド「The 1975」とコラボを行ったインストルメンタルがニューシングルとして発表されました。
同曲の中で、グレタは気候危機の現状について語り、世界中の人々に向かって気候危機解決のために行動を起こすように呼びかけています。
これまで、グレタは世界中の若者と行動を共にしてきましたが、近頃は大人にも行動を求めるようになってきました。この曲の中で、改めて世界中のすべての人々に向けてメッセージを発信しています。
動画の下に和訳を添えておきます。
The 1975の音楽とグレタのメッセージに、心を傾けてみてください。
そして、気候危機を解決するため、未来の世代に生活可能な地球を残すためになにができるのか、考えてください。
変化は、いつもあなたから始まります。
わたしたちは「非常事態」と呼ぶべき気候と生態系の危機の入口に立っています。わたしたちがやめるべきことをやめない限り、状況をコントロールできないことや、解決策がまだなにもないこと、このたたかいに勝ち目がないこと、古い世代が台無しにしたことを認めなければいけません。今のシステムによるすべての政治運動は失敗に終わりました。でも、人類にはまだチャンスがあります。わたしたちは失敗への道を辿ってはいますが、まだ風向きを変えることはできます。まだ軌道修正できます。まだわたしたちはすべての解決策を手にしています。でも、今のシステムが間違っていることを認めない限り、おそらくチャンスは残されてないでしょう。わたしたちは今、想像もつかないくらい多くの人たちの声にならない苦しみという災害に直面しています。もはやきれいごとを言ったり、言葉を選んだりしている場合ではありません。キッパリと伝えるときなのです。気候危機の解決は、人類史上最大で最も複雑な課題です。しかしながら、主な解決策は小さな子どもでも理解できるほどシンプルです。「温室効果ガスの排出を止めるべき」あとは、やるかやらないかです。「人生には白黒つけられることばかりじゃない」と言うかもしれませんが、それはとても危険な嘘です。気温上昇を1.5℃未満に抑えるのか、抑えないのか。制御できない不可逆の連鎖反応を回避するのか、しないのか。人類文明を存続させるのか、させないのか。限りなく、白か黒かです。なぜなら、人類の生き残りがかかっているときにグレーゾーンなど存在しないからです。わたしたちには選択肢があります。未来の世代が生活できる環境を残すために、転機となる行動を起こすことも、これまで通りの生活を続けて未来を壊すこともできます。決めるのは、わたしたちです。個人ではなく、システムを変える必要があるのは確かです。でも、どちらか片方ではいけません。歴史を振り返ると、社会の大きな変化は、あなたたちやわたしのような草の根レベルの人々から始まっています。だから、わたしはあなたたちにお願いします。どうか目を覚まして、必要な変化を起こしてください。もう「ベストを尽くす」では間に合いません。すべての人が、不可能に思えることをやらなければなりません。現在、わたしたちは1日あたり1億バレルの石油を消費しています。今の政治では、それを変えることはできません。石油を地中に留めておくためのルールがないのです。つまり、ルールを守っても、世界を救うことはできないのです。なぜなら、変わるべきルールだから。すべてが変わらなければいけません。今日から変わらなければいけません。みなさん、今こそ世界市民が立ち上がるときです。反逆のときがきたのです。グレタ・トゥーンベリ
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