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春にインドとパキスタンを襲った熱波。5月から4度目の熱波に見舞われている米南部。中国南部も最近熱波がニュースになりました。
そして、しばらく前からポルトガルやスペインで森林火災が起こり、死者が出るほどの暑さになって、ヨーロッパの熱波も取りあげられるように。
で、その熱波がイギリスにやってくる、しかも40℃超えるかもってなってから、ニュースサイクルが活発に。そして、ロンドンで過去最高の40℃超えを記録してドカーンと報道されました。
すべての熱波は平等ではない
ところで、北アフリカや中東、中央アジアも熱波に見舞われているのを知っていますか?ニュースでやっているのを見聞きしましたか?報道は、地域を、人を、肌の色を、宗教を、社会経済的地位を選びます。公正な報道がされないと、人々はそこに公正の問題(環境正義問題)があるのを知ることもできません。
今回のテーマは、ヨーロッパの熱波。なのですが、こんな報道のされ方おかしいだろ、という話をしています。
熱波は場所を選ばずにやってきます。でも、これまでに社会が下してきた差別的な選択によって、熱波の影響は高齢者、子ども、屋外労働者、ホームレス、孤立している人、社会経済的地位の低い人、基礎疾患がある人、有色人種に偏っています。
エアコンが普及していない地域が多いヨーロッパ(イギリスは5%、ヨーロッパ全体で20%程度と言われています)では、命にかかわる問題で、すでに熱波による死者は1700人を超えると言われています。
誰に被害が偏っているのか、なぜ被害が偏ってしまうのか、誰に責任があるのか、どうすれば被害を減らしていくことができるのか。
こんなに熱波がくるようになったというのに、そこから何も学ぼうともせず、噴水で遊ぶ子どもや、プールやビーチで過ごす人々、冷たいものを食べる人々を映像や画像で流していては、次の熱波でもニュースになることなく社会的弱者が傷ついていきます。
人だけじゃありません。夜に気温が下がらない熱波は、気温が下がることで休息をとる動物や植物(野菜や果物)にも影響を与えます。そしてその影響を人間も受けることになります。
「暑いね」
「大変だね」
「大変だね」
熱波をこんな言葉でやり過ごすのをやめないと、いつか自分に順番が回ってきたときに、軽く扱われることになります。
熱波は、気候変動は、人々を苦しませるだけの深刻すぎる問題です。
そこに軽い、楽しいストーリーの入り込む余地があってはいけないんです。
そこに軽い、楽しいストーリーの入り込む余地があってはいけないんです。
これまで気候変動の深刻さを伝えてこなかったメディアには、気候変動の影響を受けている気象災害が起こったときに、強欲な化石燃料産業や、化石燃料の使用で利益を得る企業、それを可能にしている政治の責任を追及してほしいものです。
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「気候変動を日常会話に」を合い言葉に、通勤通学時、エクササイズや家事をしながら、お風呂などで構えずに「ながら聴き」をしてもらえるような、知識も意識も敷居も低い「3低ポッドキャスト」になっています。
ポッドキャストやブログへの感想、コメント、意見、質問などをここへのコメントやメッセージ、NicoかKenのTwitterにもらえると涙を流して喜びます。気候変動や気候変動とつながっている社会問題がみなさんの日常生活にどんな影響を与えているかなどについてもらったコメントを、ポッドキャストでリスナーのみなさんと共有できればいいな、なんて思っています。
イントロ曲: Music by Music_Unlimited from Pixabay
アウトロ曲: Music by SergeQuadrado from Pixabay
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