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なにがロックでなにがロックじゃないかは人それぞれだと思いますが、環境正義を学んだ者としては、というか、人として生まれてきたからには、どれだけ自分よりも弱い立場にいる人や動物、自然を思いやれるかだと思うんですね。行動ができるかどうかは自分の置かれている状況にもよりますが、行動しちゃいけないときに行動しないようにするのは、たぶんそんなに難しくない…はず…だと…お…も…う。
ボン・ジョヴィのボーカルを務めるスーパースター、ジョン・ボン・ジョヴィは、新型コロナの感染が広がったとき、ライブツアーを「延期」ではなく、「中止」したそうです。なんで中止だったのか。彼は、新型コロナで職を失ったり、収入が減ったりした人がきっと多いはずで、その人たちにとっては、ライブのチケット代も決して安くないはず。延期にすると返金できないけど、中止にすれば返金できる。そのお金を生活費に充ててほしい。ジョンはそう考えて中止を決めたそう。ロックだ。
ジョンはJBJ Soul Kitchenというレストランを3店舗やっています。メニューはあっても、料金は書かれていません。すべて寄付でまかなわれています。食事をする人は、推奨されている20ドルを寄付をすればOK。経済的に寄付できない場合は、皿洗いをしたり、ウェイターをしたり、ボランティアとして店を手伝ってくれればいいそう。時間を寄付するという形ですね。すてきだ。経済的に余裕のある人は、恵まれない人たちの寄付額を肩代わりするPay It Forwardというシステムもあります。すてきだ。本来、政府がやらなきゃいけないことなので手放しで喜ぶことはできませんが、弱者にとっては、地元(ニュージャージー州)出身のジョンが自分たちのことを気にかけてくれることで満たされるのは、空腹だけじゃないはずです。
Screenshot: JBJ Soul Kitchen
JBJ Soul Kitchenでは、これまでに15万食以上を提供。うち、食事の対価として金銭を寄付した人が46%で、54%はボランティアとして時間を寄付しています。2018年の80,500食を提供した時点では、金銭の寄付が49%、時間の寄付(ボランティア)が51%だったことを考えると、新型コロナでお金を寄付できる人が減ったんでしょうね。新型コロナ感染が広がって通常営業ができなくなった時期にも、ジョンとスタッフは食事に困っている人たちのために店を週に5日オープン。で、ジョンは週に5日、皿洗いとして働き続けたとのこと。
ロックだ。
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