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気候変動、脱炭素、脱石炭、ネットゼロ(実質ゼロ)という言葉をよく見聞きしますが、なぜか脱化石燃料や、気候変動とセットのはずの大気汚染という言葉って、あまり見聞きしなくないですか?
1年に数回、WHO(世界保健機関)などが「大気汚染による死者は800万人」のような報告を発表したことがニュースになっても、大騒ぎになることもなく、一時的な話題として消化されて終わっているように感じます。
今回と次回のエピソードでは、とんでもなく人が死んでいるわりにガン無視されている大気汚染について話しています。
大気汚染ってなに?
・大気汚染物質の排出源:工場、自動車、発電所、農業など
・大気汚染物質の種類:ばい煙(硫黄酸化物、ばいじんなど)、粉じん、自動車排出ガス、揮発性有機化合物(VOC)など
・直径が2.5㎛以下の物質をPM2.5、10㎛以下のものをPM10と呼びます
・大気汚染物質の種類:ばい煙(硫黄酸化物、ばいじんなど)、粉じん、自動車排出ガス、揮発性有機化合物(VOC)など
・直径が2.5㎛以下の物質をPM2.5、10㎛以下のものをPM10と呼びます
大気汚染による被害
・ 大気汚染は肥満、食事、喫煙に次いで4番めに死亡リスクが高い
・ 毎年約800万人が早死に(全死者数の15%)
・ 世界人口の9割が汚染された大気を呼吸している
・ 日本の15都市中、14都市でWHOの基準値を超える汚染
・ 日本でも1日約150人、1年で4~6万人が早死に
・ 毎年約800万人が早死に(全死者数の15%)
・ 世界人口の9割が汚染された大気を呼吸している
・ 日本の15都市中、14都市でWHOの基準値を超える汚染
・ 日本でも1日約150人、1年で4~6万人が早死に
大気汚染と気候変動
化石燃料や火力発電所といえば、煙突からモクモクと立ち上る煙が頭に浮かぶと思うのですが、なぜか日本ではメディアも環境団体も活動家も、目に見えない二酸化炭素しか思い浮かばないようです。気候変動の公正の問題を解決したいと訴える立場にいるのならなおのこと、大気汚染や水質汚染などによる有色人種や低所得層(グローバルサウス)への偏った健康被害が真っ先に浮かぶはずなんですよね。
ましてや、日本のエネルギー自給率は9.6%、化石燃料への依存度は87.4%(2017年度)です。化石燃料は100%近く海外からの輸入に依存しています(原油99.7%/液化天然ガス97.5%/石炭99.3%)。
化石燃料から公害物質が発生するのは、燃焼時だけではありません。採掘や製油、輸送の過程で起こる大気汚染物質の排出や水質汚染によって、健康被害が発生します。つまり、化石燃料を輸入することで、日本はそれらの問題を輸入元の国々の弱者に「輸出」しているといえます。
気候変動と大気汚染はコインの表と裏の関係で、どちらか一方を解決すればいい問題ではないことは明白というか、両方いっぺんに解決すべき問題なんです。しかも、両方を平行して解決できるんです。「脱石炭」ではなく、「脱化石燃料」を目指せば、ですけど。
あ、日本は官民・環境活動家総出演で「脱石炭」の大合唱で、脱化石燃料にも脱環境正義問題にも興味がないんでしたっけ。
なので、「石炭」や「二酸化炭素」に限定した「脱・削減」という言葉のマジックには、くれぐれも注意しましょう。じゃないと、孫の代まで汚い空気を吸わされることになります。
大気汚染と新型コロナ
大気汚染にさらされた人は、新型コロナウイルスに対して脆弱(ぜいじゃく)と研究結果でいわれています。大都市部での感染者の多さと、大気汚染が無関係とは言い切れません。新型コロナ対策として都市封鎖(ロックダウン)を行なえば、新型コロナによる死者だけでなく、大気汚染によって早死にする人も減らせるようですよ。日本やアメリカは、残念なことに経済を優先することによって人々の命や健康をリスクにさらすろくでもない例になっています。
年間に800万人の死者を出している大気汚染は、もう大量虐殺と呼んでもいいようなひどさなのですが、新型コロナみたいに連日のように報道されることはありません。
気候変動と表裏一体の問題として、大気汚染も日常会話にしたいものです。だって私たちが毎日吸う空気の問題なんですから。
次回のエピソードでは、さらに大気汚染の問題を掘り下げていきます。
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