グリーンランドの氷床の融解が加速  表面が暗くなったため

  グリーンランドを覆う氷床の表面が様々な原因で暗くなることにより、太陽エネルギーを反射する割合が減少し、氷の融解を加速させているという研究結果が科学誌「The Cryosphere」に掲載されました。   研究チームによると、1996年以降、グリーンランドの氷床のアルベド(太陽エネルギーを反射する能力)が10年あたりで2%落ちることによって夏の地表付近の気温が10年あたりで0.74℃上昇し、…

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2016年2月の北極の平均海氷面積が観測史上最小を記録

  衛星によるデータで、2月の世界平均気温は観測史上最高を記録しましたが、1月に続いて北極を含む高緯度地域の異常な暖かさが際立っています。その影響もあり、北極の平均海氷面積が、2月としては観測史上最小を記録しました。 2012年と2016年の、11月から3月までの北極の海氷面積(単位は百万平方キロメートル)Credit: NSIDC   上のグラフは、夏(時期としては9月なので秋)の北極の海…

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北極圏の気温が観測史上最高を記録

  米海洋大気局(NOAA)が発表した年次報告書「北極圏報告カード(Arctic Report Card)2015年版」によると、北極圏内陸部の平均気温の平年(1981年から2010年の)からの偏差が1.3℃を記録し、観測を開始した1900年以降で最も高い値になりました。 Credit: NOAA   上の地図の方は、2014年10月から2015年9月までの1年間の平均気温を平年(1981年…

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「南極の氷が増加していた」は本当なのか?

米航空宇宙局(NASA)によると、西南極で失われている氷の量を、東南極で増えている氷が上回っており、従来減少しているとされていた南極大陸の氷床が実は増えていたという研究結果を科学誌「Journal of Glaciology」に発表しました。この研究が事実だとすれば、南極の氷床融解は、トータルで考えると海面上昇に寄与していなかったことになります。   同研究によると、1992年から2001年ま…

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南極海の温暖化と酸性化でナンキョクオキアミが危機に

  南極の生態系は、比較的数の少ない生物によって、食物連鎖のバランスが保たれています。このような種を「キーストーン種」と呼ぶのですが、南極では、ナンキョクオキアミがそれにあたり、クジラやアザラシ、ペンギンやアホウドリなどの重要な食料となっており、ナンキョクオキアミの減少は、南極の生態系の破壊に繋がります。   オーストラリア南極局の川口博士によると、近年の南極海の海洋温暖化と、海洋が取り込んで…

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