【NOAA】9月の世界平均気温は観測史上2番目  各月の過去最高更新は16ヶ月連続で途絶える

  日本の気象庁のデータでは観測史上2番目、米航空宇宙局(NASA)の発表では過去最高だった2016年9月の世界平均気温ですが、米海洋大気局(NOAA)のデータでは観測史上2番目の高さとなり、昨年の5月から続いていた最高記録の更新が16か月で途絶えました。なお、今年に入ってから9月までの世界平均気温は観測史上最高を記録し、最も異常に暖かい9ヶ月となっています。 2016年9月の世界平均気温の偏…

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【NASA】9月も世界平均気温は過去最高  直近12か月中11か月が観測史上最高を記録

  米航空宇宙局(NASA)の最新データによると、2016年9月の世界平均気温は同月として過去最高となり、これで昨年10月以降の12か月中11ヶ月で各月の観測史上最高記録を更新しています。 1880年から2016年までの9月の世界平均気温の偏差。黒い線は各年における9月の平均気温。赤い線は5年ごとの移動平均。(基準年は1951年から1980年。単位は℃)。NASAのGISSデータより作成。…

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【気象庁】9月の世界平均気温は観測史上2番目の高さ

  気象庁によると、2016年9月の世界平均気温は1891年の観測開始以来、同月として2番目の高さでした。また、今年に入ってから5月、8月、9月は過去2番目の暖かさ、それ以外の月はそれぞれ観測史上最高の暑さとなっています。 細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均、直線(赤):長期的な変化傾向。基準値は1981〜2010年の30年平均値。Credit: 気象…

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帰ってきたラニーニャ  今秋にラニーニャ現象が発生する確率は71%と米海洋大気局

  約1か月前の記事で、日本の気象庁はラニーニャ現象が発生していると発表し、米海洋大気局(NOAA)は監視レベルを引き下げ、ラニーニャが発生する可能性は低いと発表していることについて解説しました。 Credit: CPC/IRI   しかし、ここにきてNOAAが再び監視レベルを引き上げ、今秋にラニーニャ現象が発生する確率を71%と発表しています(上のグラフを参照)。ただし、もしもラニーニャ現…

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先住民によるダコタ・アクセス・パイプラインの建設中止を求める訴えが棄却

※ ここまでの話◆ パイプライン建設に先住民が抗議の座り込み  環境正義問題へと発展◆ 【アップデート】ダコタ・アクセス・パイプラインに一時的な建設中止命令◆ 米連邦3省庁がダコタ・アクセス・パイプライン建設の一時中止を発表◆ ダコタ・アクセス・パイプライン建設に出資している銀行 ~ 環境差別に手を貸す金融機関   9月に連邦3省庁によって一部地域における建設の一時的な中止命令が出ていた、…

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ハイチで300人を超える死者を出したカテゴリー4のハリケーン「マシュー」が米フロリダ州に接近  上陸すれば2005年の「ウィルマ」以来

  ハリケーン「マシュー」がカリブからアメリカのフロリダ州にかけて猛威を振るっています。   9月29日にカテゴリー1になった後、24時間以内にカテゴリー5まで一気に勢力を強めたマシューは、その後ハイチに上陸して300人以上の死者を出し、バハマを通過してカテゴリー4の勢力(最大風速が毎秒58メートル)を保ったままフロリダ州の東海岸に向かって北上を続けています。   もしもマシューがこ…

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【独り言】「パリ協定」発効決定によせて  長い目で見る自分と目の前の人たちを見る自分

  既報の通り、今日(2016年10月5日)「パリ協定」が55/55(55か国以上の批准国と55%以上の温室効果ガス排出量)の条件をクリアし、30日後(11月4日)に自動的に発効することが決まりました。   今年中の発効が疑問視されていたことや、本来なら数年先までに効力を持つようになればそれでよかったことを考えると、11月7日からモロッコのマラケシュで始まる「国連気候変動枠組み条約第22回…

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「パリ協定」がすべての条件を満たす  11月4日に発効へ(日本抜きで)

  先日、インドとEUが10月初旬の批准を表明したことで年内の発効が確実視されていた「パリ協定」ですが、その後、インドやEU諸国をはじめニュージーランドなどが協定を批准し、10月5日現在で「55カ国以上の批准」と「世界の温室効果ガス排出量の55%以上を占める」というふたつの条件を満たしたため、11月4日に発効することが決まりました。 2016年10月5日現在のパリ協定の批准状況。Sourc…

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今すぐに二酸化炭素の排出を止めても気温は最悪の場合7℃上昇するという研究結果 著名な気候科学者たちは否定的

  これまでに発表された研究結果で、世界平均気温の連続した再構築期間が最も長いのは22,000年でした。それを超える長期間の気温変化を表すグラフは、いくつもの研究結果をつなぎ合わせて作られています。   現在は米環境保護庁(EPA)に勤めるキャロリン・スナイダー氏が米スタンフォード大学博士課程在籍時に執筆し、科学誌「ネイチャー」に掲載された研究 (Snyder 2016) では、海洋の堆積物に…

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日本抜きで11月にパリ協定発効へ

  2015年にフランスのパリで開催された「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」において196か国が合意した「パリ協定」は、その後191か国が署名し、年内に発効できるかもしれないという雰囲気が漂っていました。   その「できるかもしれない」を「できそう」に変えたのが、9月初旬のG20開催を前にしたアメリカと中国のパリ協定同時批准でした。世界1位と2位の温室効果ガス排出大国…

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