注)この記事は訂正/編集されています(最終編集日: 2016年5月4日)。
今年(2016年)に入ってから3月までの世界平均気温は、衛星(UAH: アラバマ大学ハンツビル校)、気象庁、米航空宇宙局(NASA)、米海洋大気局(NOAA)のデータで、各月、1月から3月までの3ヶ月間すべてで観測史上最高を記録してきましたが、4月の世界平均気温のデータをUAHが公表し、同月として1998年に次いで観測史上2番目に高かったことがわかりました。。
1979年から2016年4月までの衛星(UAH)による対流圏下部の世界平均気温の偏差(赤い線は13ヶ月平均。偏差の基準は1981年から2010年)
Credit: Roy Spencer
衛星のデータによる4月の対流圏下部の世界平均気温の偏差は+0.71℃と、同月としては今回と同じくエルニーニョ2年目だった1998年に次いで観測史上2番目に暖かい4月となりました。この+0.71℃という偏差は、今年2月に記録した+0.83℃、今年3月と1998年4月の+0.73℃に次いで観測史上4番目に大きな値となっています。
エルニーニョ現象の影響がピークを越えたため、偏差は小さくなってきています。エルニーニョからラニーニャへ移行する時期と、エルニーニョの規模によって2016年が昨年を上回って観測史上最も暖かい年になるかどうかが決まると思われます。
過去数ヶ月の傾向を見る限りでは、中旬に発表される他の3機関による世界平均気温でも、観測史上最も暖かい4月になるのは間違いないでしょう。
(訂正内容)
2016年4月の世界平均気温を「観測史上最高」としていましたが、今回と同じくエルニーニョ現象2年目にあたる1998年4月の+0.73℃に次いで観測史上2番目の暖かさであったため、記事本文とタイトルを訂正しました。コメントによるご指摘、ありがとうございました。
この記事へのコメント
1998年の山は4月がピークだったので、今回のほうが上回っていることに違いありませんが
Ken
>データ(ver. 6.0-beta)を見る限り4月単月では1998年(+0.74)のほうが高いと思われます。
>
>1998年の山は4月がピークだったので、今回のほうが上回っていることに違いありませんが