英気象庁が昨年12月に2016年の世界平均気温を予測したところ、2015年を下回る確率が5%未満だったという内容の「2016年は95%の確率で最も暑い年に」が今年(2016年)に入ってからこのブログで最も読まれていますが、4月までの世界平均気温が予想を大きく上回る異常な暖かさになったことから、今となっては英気象庁による見積りは甘かったと言っていい状況です。
1951年から1980年までの世界平均気温との偏差。各月の値は、それぞれの月までの平均値(例えば、2月は1月と2月の偏差の平均。6月は1月から6月までの偏差の平均。)
Credit: NASA
上のグラフを一目見ればわかるように、4月までの世界平均気温は昨年を大きく上回って観測史上最高を記録しており、夏以降に発生すると予測されているラニーニャ現象の影響を受けて気温が大きく下がらない限り(日本はラニーニャの影響を受けて暑い夏になると予想されていますが、地球規模ではラニーニャ現象によって気温が低下します)、記録更新は確実と言われています。
With Apr update, 2016 still > 99% likely to be a new record (assuming historical ytd/ann patterns valid). pic.twitter.com/GTN9sPL2D7
— Gavin Schmidt (@ClimateOfGavin) May 14, 2016
米航空宇宙局(NASA)ゴッダード宇宙研究所のディレクターで気候科学者のギャビン・シュミット氏による4月までの世界平均気温を元にした推測値では、2016年が最も暑い年になる確率は99%以上だそうです。
あとは、ラニーニャ現象が今年前半の異常な暖かさを帳消しにするくらい異常な涼しさをもたらすかどうかにかかっています。
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