気候変動によってこれまで滅多になかったような暑さが「普通」になってくると、これまで起こらなかったことが起こったり、滅多に起こらなかった珍しい現象が頻繁に起こるようになります。代表的な例として、熱波や寒波、大干ばつや集中豪雨、洪水、高潮による浸水などを挙げることができます。
先日、米ミネソタ州の高速道路で、暑さによって高速道路を走行中の自動車が相次いでジャンプする出来事が起こりました。
「はぁ?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、下の動画を見ればわかります。
Credit: KARE11
上側の画面右から左に向かう高速道路の追い越し車線(アメリカは右側通行なので左車線が追い越し車線)の道路が暑さによって膨張して盛り上がり、そこを通過する自動車が相次いでジャンプしています(道路は既に修復済み)。
We've seen reports of roads buckling around Sioux Falls today. Ever wonder why that happens? pic.twitter.com/pj6brlFSnP
— NWS Sioux Falls (@NWSSiouxFalls) June 10, 2016
国立測候所による上のツイートに添付された図のように、高速道路には継ぎ目があります。道路表面が熱を吸収することで膨張しても、「普通の暑さ」であれば継ぎ目の隙間の範囲内でおさまるのですが、「道路建設時には想定しなかったレベルの暑さ」になると、想定しなかったレベルの膨張が起こって継ぎ目がぶつかり合い、道路が盛り上がってしまいます。
このような例からも、現在の暖かさが数十年前には想定されなかった異常なものであるかを知ることができるのです。
【参照】
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