気候ポッド 第25回 ~ フェアトレードって本当にフェアなん?|後編|もっとフェアにするにはどうすれば?


さて、前回に引き続き、今回もテーマは「フェアトレードってほんまにフェアなん?」です。


市場経済至上主義のいまあるシステムの中で、「100%フェアはまずあり得ません。いまのように製品を安価で提供しないと誰も買えない(富裕層以外は総貧困時代のいまは特に)場合、企業はサプライチェーン(商品の「原料調達」に始まり「製造」「在庫管理」「物流」「販売」等を通じて消費者の手元に届くまでの一連の流れ)のどこかで搾取をしないと、利益を出せなくなります

じゃあ、いったいどうすれば、「よりアンフェアじゃないトレード」にしていけるのでしょうか?

規制を強化して生活水準を上げる

まずひとつめ。環境や人権、アニマルライツなど、サプライチェーンに存在する不公正をなくすために規制を強化すればいいんです。

民間の環境NGOや人権NGOにできることには限界があります。国がサプライチェーンにまで厳しく規制をかければ、一部だけじゃなく、すべての製品がよりアンフェアじゃなくなっていきます。

ふたつめ。生活水準を上げる

規制を厳しくすると、開発途上国の生産者を筆頭に、サプライチェーンの健全化に費用もかかります。あたりまえですよね。生活賃金を払って、環境に配慮して(この言い方嫌いだけどしょうがない)ってなれば、経費もかさみます。すると、製品の価格も上がります。いまは買えている人が買えなくなります。じゃあどうするのか。全体として生活水準を上げればいいんです。

いまは総貧困・低所得時代です。サプライチェーンの末端から消費者まで、すべての人が生活賃金を得られれば、よりアンフェアじゃない製品を選べるようになります。

もっともっと進んで考えると、ユニバーサル・ベーシックインカムを導入すれば、不公正を一気に減らせます。

サプライチェーンの情報公開を義務化

フェアトレード商品といっても、アンフェアじゃなさ加減には違いがあります。商品棚にいくつものフェアトレード品が並んでいるときに、「よりアンフェアじゃないのはどれ?」って思ったことはありませんか?

フェアトレードラベルが普及している間(本当はすべての商品がフェアトレードされるべきなので、フェアトレードラベルが存在していること自体がおかしい)は、QRコードやアプリなどで、商品のサプライチェーンの情報をチェックできるようなシステムがあれば、よりアンフェアじゃない生産者がより恩恵を受けられるようになると思います。

遠くない将来に、すべての製品で同じことができるようになれば、アンフェアな企業を淘汰できます。そうなれば、「どれがよりアンフェアじゃないの?」って消費者が売り場で頭を悩ませる必要もなくなります。

気候変動時代のフェアトレード

気候変動が進めば、原料によっては収穫高が減ったり、生産可能地域が移動したりして、生産者と労働者が安定した生活ができる賃金を得にくくなっていきます。

コーヒー、チョコレート、ワインなどは、気候変動の影響をもろに受けて将来的に生産量が激減するといわれています。生産高が乱高下したり、生産できなくなってしまったときに、生産者と労働者が生活できなくなるのは、それこそアンフェアです。消費だけして、そこにある不公正には目をつぶっていてもいいんでしょうか?

ある製品のサプライチェーンをフェアにするために必要なのは、社会そのものをフェアにすることなのでしょうね。

最後に提案。「アンフェアラベル(アンフェア認定アプリ)」をつくって貼った(周知徹底した)方が企業は必死になるんじゃない?


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