米フロリダ州マイアミビーチで蚊によるジカ熱感染を確認  米疾病対策センターが妊婦は訪問を避けるよう勧告

  アメリカでは、これまでに旅行先での感染や性交渉による感染を含め、2200人以上がジカ熱を発症しており、7月にはフロリダ州南部で米本土初となる蚊の媒介による感染例も確認されました。 Embed from Getty Images   そして、2016年8月18日に、人気のリゾート地であるマイアミビーチで蚊が媒介したと見られるジカ熱への感染が拡大していると米メディア報じ、翌19日にはリック・…

続きを読む

WHOレポート: 世界の大気汚染が悪化し貧困国に最も深刻な打撃  日本の15都市中14都市もWHOの基準値を超える汚染

Credit: FreeImages.com/Rybson   世界保健機関(WHO)は、大気汚染に関する最新のレポートを発表し、PM2.5やPM10がWHOの定める基準値を上回る都市に住む人が全体の80%を超えており、特に収入の低い都市に住む人々が最も影響を受けていると指摘しています。   103ヶ国の3000都市における2008年から2013年までの大気汚染データによると、中低所得国の人…

続きを読む

気候変動によってジカ熱やデング熱を媒介する蚊の生息域が拡大するという研究結果

  気候変動による気温と湿度の変化が原因で、ジカ熱や黄熱病、デング熱などの感染源となるネッタイシマカの生息域が拡大し、気温上昇の最悪のシナリオで人口が最も増えた場合、最大で90億人近くが蚊の媒介によって疾病に感染するリスクがある生息域に住むことになるという研究結果が科学誌「Climatic Change」に発表されました。   地球上には、約3,500種の蚊が存在しますが、デング熱やジカ熱、黄…

続きを読む

気候変動によって健康リスクが深刻化  米政府レポート

  人為的気候変動によって、アメリカの人々のありとあらゆる健康リスクが深刻化しており、今後も温暖化に伴ってさらにそのリスクが高まることになるというレポートを米政府が発表しました。   「The Impacts of Climate Change on Human Health in the United States: A Scientific Assessment」は、米環境保護庁(EP…

続きを読む

気候変動対策をすればアメリカは29万5千人の早期死亡を防ぎ、132兆円の経済的利益に繋がるという研究結果

          Credit: FreeImages.com/Steve Ralston   2015年に国際的合意に至った「パリ協定」で定めた目標を達成するために野心的な気候変動対策を実施すれば、アメリカは29万5千人の早期死亡の予防と、最大で1兆2千億ドル(約132兆円)の経済的利益に繋がるという研究結果が、科学誌「ネイチャー・クライメートチェンジ」に掲載されました。   米デューク…

続きを読む

大気汚染で年間に550万人が早死に  半分以上が中国とインド

              Credit: FreeImages.com/Mia P     米首都ワシントンD.C.で開催された米科学振興協会(AAAS)の年次総会で、2013年に大気汚染が原因で早死にした人は世界中で550万人以上にのぼり、そのうちの半分以上である約300万人を中国とインドが占めていると報告されました。   ブリティッシュ・コロンビア大学のマイケル・ブラウアー氏によると、…

続きを読む

ジカ熱と気候の関係

  今年に入ってから、ジカ熱と呼ばれる蚊によって媒介されるウイルス感染症が、ブラジルを初めとするラテンアメリカの国々で流行しています。 ジカ熱の感染が確認されている国と地域(2016年1月26日現在)Credit: CDC   上の地図の紫色の国と地域(24の国と地域)でジカ熱の感染者が確認されています(2016年1月26日現在)。WHO(世界保健機関)は、アメリカ大陸で300万人から400…

続きを読む

温暖化が東南アジア諸国の生産性を著しく低下させ、労働者の健康問題を引き起こす

  先日、地球温暖化が原因で2100年までに世界の一人あたりの国内総生産が平均で約23%減少するという研究結果についての記事を書きましたが、近頃発表された英リスクコンサルタント会社のベリスク・メープルクロフト社の新しいレポートによると、温暖化が原因で職場の熱ストレスが高くなり、熱中症などによって東南アジア諸国の主要都市で生産性が2045年までに平均16%低下するそうです。 2045年の熱ストレ…

続きを読む

温暖化が原因でペルシャ湾岸の猛暑が人間の許容限度を超える可能性

  今後、気候変動対策を講じることなく、これまでと同じように温室効果ガスを排出し続けると、今世紀末までにはペルシャ湾岸地域の極端な気温と湿度が人間の許容範囲を超え、人が住むのに適さない環境になる可能性が高いという研究結果(Pal & Eltahir 2015)が、「ネイチャー・クライメート・チェンジ」のオンライン版に掲載されました。   人間の体は、汗をかき、それが蒸発する際の冷却作用…

続きを読む