【南極】ラーセンC棚氷がついに分離  巨大氷山が誕生

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  これまでに何度か伝えてきた南極半島に位置するラーセンC棚氷がついに分離し、巨大氷山が誕生したと研究チームが公表しました。

【これまでの経緯】

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2017年7月12に撮影された衛星によるラーセンC棚氷の熱画像を地図に重ねた写真。 Source: Project MIDAS

  上の画像は、米航空宇宙局(NASA)の衛星によって撮影された熱画像を、南極半島のラーセンC棚氷の地図に重ねたものです。

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2017年7月12日にNASA Suomi VIIRSによって撮影された画像。Source: Project MIDAS

  上の画像は、7月12日にNASAのSuomi VIIRSによって撮影されたラーセンC棚氷の様子です。画像左上部分で亀裂が海に達している様子が確認できます。

  研究チーム「Project MIDAS」は、7月10日から12日までのどこかの段階で亀裂が海に達し、棚氷から氷山が分離したとブログで伝えています。

 棚氷から分離した氷山の面積は約5,800平方キロメートルで、日本では三重県の面積に匹敵します。今回の分離によって、ラーセンC棚氷は12%以上の表面積を失ったことになります。

  また、厚さが200メートルから600メートルに達する棚氷の体積は1兆トンを超えると推測され、分離した巨大氷山の体積は、日本最大の湖である琵琶湖の約35倍に相当します。

  しかし、棚氷はすでに海上に浮かんでいる状態であったため、今回の氷山分離による海面上昇への影響はありません。ただし、この分離によってラーセンC棚氷全体が不安定になるため、最終的には残っている棚氷がすべて崩壊することになるのではないかと予想されています。

  そうなると、既存の棚氷の後部に控えている氷床が前進してまた新たな棚氷を形成します。長期的にみると、その新たな棚氷の体積分だけ海面が上昇することになります。

  なお、今回の棚氷分離と気候変動は関係ないと言われています。しかし、南極大陸の中でも西南極では氷床表面の融解や海氷融解などの現象がみられ、気候変動による温暖化の影響が懸念されています。

【2017年7月12日訂正】
氷山の面積を『群馬県や栃木県』と表記していましたが、5.800平方キロメートルは日本では三重県とほぼ同じサイズのため、修正しました。

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